ラブドールに使われる素材は?シリコンとTPEの特徴や価格について詳しく解説します!

ラブドールは、素材によって質感や扱い方、価格帯が大きく異なります。
主流の素材はシリコンTPE(熱可塑性エラストマー)ですが、歴史的にはビニールやラテックス、布製のものも存在します。
本記事では、各素材の特徴(質感や柔軟性)、メリット・デメリット、耐久性と劣化のしやすさ、メンテナンス方法、製造プロセス、素材の安全性や価格帯など詳しく解説します。

ラブドールの素材について

ラブドールの素材は基本的に、シリコン性TPE製があります。
この2種類について詳細を説明していきます!

素材の比較表

シリコン製TPE製
触り心地滑らかでしっかりとした弾力があるより柔らかく温かみのある手触り
価格複雑な製造工程から高価になりがち比較的リーズナブルな価格設定
耐久性耐熱性・耐摩耗性に優れて長持ちする経年劣化や摩耗が起こりやすい傾向
見た目透明感や光沢を再現しやすくリアルな外観柔らかい質感から自然な印象を与える

シリコン製ラブドール

特徴

シリコン製のラブドールは、医療用でも使われるシリコンゴム素材で作られており、肌に近い滑らかな質感とリアルな外観を実現します​。
シリコン自体はやや硬めの弾力があり、指で押すと適度な抵抗を感じます。ただし近年は配合や技術改良により非常に柔らかいシリコン素材も登場しており、従来よりも柔軟な触感を持つ製品も増えています​。
シリコンは細部の造形表現に優れるため、指紋や皺(しわ)など繊細なディテールまでリアルに再現できるのも特徴です​。また、シリコンは熱を保持しやすく、人肌程度に温めると体温をよく維持してくれるため、抱いたときに冷たく感じにくい利点もあります​。

引用:https://www.angeldoll.jp/beautiful-high-school-girl-real-doll

価格帯

シリコン製ラブドールは高級帯に属します。
一般にTPE製に比べて20~30%程度価格が高いとされ、最近では価格差は縮小傾向にあるものの、それでも素材コストの高さゆえ割高です​。
例えば中国製のエントリーモデルのシリコンドールで20~30万円前後、国内老舗メーカーや米国製のハイエンドモデルでは50~80万円程度の価格設定がされています​

​小型サイズやオプションの少ないモデルならもう少し安価なものもありますが、同クラスのTPE製ドールに比べると全体的に高価になります​。
シリコン製は「とことんリアルさを追求したい」「耐久性を重視したい」という方向けのプレミアム製品と言えるでしょう。

引用:
https://www.angeldoll.jp/shining-mature-beautiful-woman-real-doll
https://www.angeldoll.jp/av-158cm-topsino-dutch-wife
https://www.angeldoll.jp/cool-big-sister-dutch-wife

メリット

リアルな見た目と造形
硬さを活かして精巧な顔立ちや皮膚のディテールを再現でき、非常に人間らしい外観になります​。メイク(塗装)も定着しやすく、長持ちします​。

耐久性が高い
シリコンは極端な高温や低温、酸やアルカリにも比較的強く、経年劣化しにくい素材です​。適切に扱えば理論上10年程度の寿命があるとも言われています​。引っ張りや衝撃にも強く、形状を長期間維持できます​。

清潔に保ちやすい
表面が非多孔質(ほぼ無孔)で水や汚れを吸収しにくいため、お手入れが簡単で汚れや臭いが染み込みにくいです​。適切に洗浄すれば衛生的な状態を保ちやすく、カビや細菌が内部に繁殖するリスクも低く抑えられます。

低アレルギー性
シリコンは医療用途にも使われるほど安全性が高く、一般に皮膚に対して低アレルギーな素材です​。フタル酸エステルなどの有害な可塑剤を含まず、体への悪影響が少ないとされています。

熱に強い
耐熱性が高く変形しづらいため、お湯による洗浄や温めも可能です(※耐熱温度内で)。また、暖めると人肌のように温かみを持つため、使用時のリアルさが向上します​。

デメリット

価格が高い
シリコン素材自体の価格が高価なうえ、製造にも手間がかかるため製品価格はTPE製より大幅に高くなりがちです​。
高品質なシリコンラブドールは数十万円に達することもあり、例えば国内大手メーカーの最高級シリコン製モデルでは80万円程度するケースもあります​。

重量が重い:シリコンは密度が高く比重が重いため、同サイズのTPE製ドールより重量が増す傾向があります​。
実際にシリコン製ドールを抱えた人からは「本物の人間を抱えているようだ」という声もあり​、持ち運びやポージング時に体力を要する場合があります。

弾力(柔軟性)は劣る
シリコンはTPEほど柔らかくはなく、触感が「やや硬い」と感じる人もいます​。胸やお尻の「揺れ」などの柔らかさではTPEに劣り、リアルさを求める際には好みが分かれます。
ただしメーカーによっては内部にジェルを注入するなどして柔らかさを改良した製品も登場しています。

修復が難しい場合がある
シリコンに裂け目や穴が生じた場合は専用のシリコン接着剤で修復しますが、完全に元通りにするのは難しく、補修跡が残ることもあります。

素材の冷たさ(初期)
使用前の室温状態ではシリコンは若干ひんやりと感じることがあります。
人肌の温度まで温めれば保温しますが、触れた瞬間の冷たさが気になる場合は事前に電気毛布等で温めておくとよいでしょう。ただし過度な加熱は不要です(後述のとおり耐熱性は高いですが、50℃程度までにとどめます)。

耐久性と劣化について

シリコン製のラブドールは、適切に扱えば非常に長持ちします。
紫外線やオゾンなどによる劣化にも比較的強いですが、長期間直射日光に当て続けると色あせや硬化が起こる可能性があるため保管時は直射日光を避けるのが無難です。
理論上は約10年の寿命とされますが、実際の耐久性は使用頻度や保管環境、メンテナンス状況によって大きく左右されます​。

関節部分に無理な力を加えない、極端な開脚を長時間保持しないなど注意することで、ひび割れや裂けを防ぎ寿命を延ばすことができます。なお、メイクについてはシリコン素材のほうが色持ちが良く、シリコンヘッドのメイクはTPEより長期間保持できると報告されています​。

メンテナンス方法

シリコン製ドールは清掃は比較的容易で衛生的です。基本的にはぬるま湯と中性洗剤(ボディソープなど)で全身を優しく洗い、柔らかいタオルで押さえるように水気を拭き取ります。​

メインテナンス方法の詳細はこちらの記事をご覧ください。

TPE製ラブドール

特徴

TPE(Thermoplastic Elastomer、熱可塑性エラストマー)製のラブドールは、ゴムの弾力とプラスチックの加工性を併せ持つ合成樹脂で作られています​。
触れた感触は非常に柔らかく弾力的で、人間の皮膚や脂肪の柔らかさに近いです。

指で押すとぷにぷにと沈み込み、特に胸やお尻などの肉厚な部分はシリコン製よりよく揺れる(ジグルする)傾向があります。
その柔軟性ゆえに関節の可動範囲も広く、無理な角度でなければ様々な体位やポーズをとらせることが可能です​。
肌表面がわずかにベタつくことがあります。新品時には原料由来の臭い(ゴムや樹脂臭)が感じられることもありますが、時間経過や洗浄で徐々に薄れていきます。

質感としてはシリコンに比べて若干粘着性が高いため、サラサラの肌触りを保つにはベビーパウダーなどでのケアが推奨されます​。
肌の見た目は近年向上しており、シリコンに迫るリアルな肌理(きめ)を再現したTPEドールも登場していますが、超精細な造形や恒久的なメイク保持はやや不得手です​​。

引用:https://www.jp-dolls.com/goods/p2401.html

価格帯

TPE製ラブドールは幅広い価格帯に展開しています。
安いものでは小型のものや簡易的なモデルで数万円台から入手可能で、一般的な等身大サイズでも10万~20万円程度で購入できる製品が多数あります。例えば中国製の人気ブランド製品では、身長150cm前後のモデルで10~15万円前後という例も多いです。一方、造形や品質にこだわったハイグレードTPEドールは30~40万円に達するものもあり、オプション(化粧カスタムや骨格改良)を加えるとさらに値段が上がります。

それでも同サイズのシリコン製よりは安価で、市販されているラブドールの価格序列では「TPE製 < シリコンヘッド+TPEボディ(ハイブリッド) < フルシリコン製」となるのが一般的です​

引用:
https://www.dachiwife.com/authentic-168cm-busty-dutch-wife.html
https://www.angeldoll.jp/adolescent-teary-moles-girl-love-doll
https://www.angeldoll.jp/talented-artist-busty-girl-real-doll

メリット

極柔らかい触感
人肌以上に柔らかいとも言われるほどの質感で、抱き心地や揉んだ感触が良好です​。胸部や臀部は揺れやすく、性的な使用時にも高い没入感を得やすいでしょう​。関節可動域も広めで、ポージングの自由度が高いです。

価格が比較的安価
TPE素材はシリコンに比べて原料価格が安く、生産効率も高いため、製品価格は抑えめです​。低価格帯のエントリーモデルから手頃な中価格帯まで豊富にラインナップされており、初めてラブドールを購入するユーザーにも人気があります。

・デザインが豊富
素材の特性上、大量生産が容易なため、様々なボディサイズ・ボディタイプのドールが製造されています​。
細部の表現力ではシリコンに劣るものの、造形のカスタマイズがしやすいため、幅広い顔・体型のバリエーションが市場に供給されています​。

軽量で扱いやすい
同サイズの場合、シリコンより密度が低く比較的軽量です​。実際の重量差は骨格構造にも左右されますが、素材自体が軽いため大きなドールでも持ち運びが多少容易です​。ユーザーからも「TPE製のほうが全体に軽めで扱いやすい」という声があります​。

環境負荷が低い
TPEはリサイクルが可能な素材で、不用になった際に再融解して再利用することも技術的には可能です​。製造過程で出る端材も再利用しやすく、廃棄時にも可燃ゴミとして処理しやすい点が利点です。ただし実際の廃棄は自治体の指示に従う必要があります。

デメリット

汚れやすく臭いが移りやすい
TPE素材は微細な孔があるため汗や汚れを吸着しやすく、臭い移り・色移りが発生しやすいです​。
濃い色の衣服を着せたまま長時間放置すると、生地の染料が肌に染み込んで落ちなくなるケースが多々報告されています​。またタバコの煙や周囲の臭いも付きやすい傾向があります。これらは定期的な清掃と正しい保管である程度防げますが、シリコンに比べデリケートです。

耐熱性が低い
TPEは高温に弱く、約50~80℃程度で軟化・溶融し始めます​。
誤って暖房器具に近づけすぎたり直射日光下に放置すると変形する恐れがあります。逆に低温では硬化して弾力を失うこともあり、温度変化には注意が必要です(保管は常温が望ましい​)。

経年劣化(オイルブリード)の可能性
TPEには柔軟性を出すためにオイル成分(可塑剤や鉱物油)が含まれており、時間とともにその油分が表面ににじみ出てくる(ブリード)ことがあります​。
オイルブリードが起こると肌がベタついたりテカったりし、埃を呼び寄せやすくなります。また長期間放置すると素材が乾燥して硬化・ひび割れの原因にもなります。

耐久性はシリコンに劣る
非常に柔らかい反面、裂けやすさ・破損のしやすさという点ではシリコンより劣ります。激しい動きや誤った姿勢で力をかけると関節部や指先に亀裂が入ることがあります。寿命も理論上5年程度とされ、シリコンの約半分です​。もっとも、これはあくまで目安で、丁寧に扱えば5年以上使えるケースもあります。

化粧や表面塗装が落ちやすい
TPEドールのメイクは工場出荷時に一般的なコスメ用品で施されていることが多く、使用や清掃の過程で徐々に落ちていきます​。特に唇や乳首の色は擦れや洗浄で消えやすいため、ユーザー自身で適宜メイクをリタッチする必要があります​。長期にわたり初期の美しさを維持するのは難しく、これは手間とも言えます。

耐久性と劣化について

TPE製ドールの理論上の寿命は約5年とされていますが、これは使用頻度やケアによって大きく変動します​。例えば毎日のように使用すれば関節や材質に負荷がかかり寿命は短くなり、逆に観賞用として静置するのであれば長持ちするでしょう。経年劣化で最も注意すべきは前述のオイルブリード現象です​。

表面ににじみ出た油分はこまめに拭き取り、適度にパウダーを施しておくことでベタつきを抑えられます。また、TPEは紫外線に弱く長期間日光に当てると変色や劣化(硬化・亀裂)の原因になります。保管時は暗所に置くか布で覆うようにし、極端な温度環境を避けることも重要です​。

メンテナンス方法

TPE製ドールはその柔らかい肌触りを維持するため、定期的なお手入れが欠かせません。使用後は速やかにぬるま湯と中性洗剤で洗浄し、特にホール内部は入念に洗ってください​。

メンテナンス方法の詳細はこちらの記事をご覧ください。

最新素材のラブドール

主要のシリコン製、TPE製の他に最新素材があるので、そちらも紹介します!

S-TPE製

S-TPEはSuper-TPEの省略で、TPEをベースとしてそれを進化させて様な素材になります。
S-TPEのメリットは下記のようになっています。

①.まず、S-TPEを使用して、シリコーンのような超リアルなボディメイクが再現できます。また、TPEの良い柔らかい肌触りもあります。

②.S-TPE材料は伸縮性、柔軟性、耐久性が大幅に向上できました。極端な伸縮試験を30日間行った結果、S-TPEの関節部分の皮膚は一切破れませんでした。S-TPEは元のTPEに比べて約8倍の耐久性を持っています。また、15KGのダンベルをお尻に乗せて、3日も経ても形は変形せず、元の状態に戻りました。非常に優れた回復力を持っています。

③.オイルブリードは元のTPEよりも少なくなってきます。

④シリコンドールのボディに型取り線がありますが、S-TPEのラブドールなら、このような状況がありません。

⑤.無臭無毒で、環境にやさしく、リサイクル可能です。万が一ドールが壊れても、小さな傷や瑕疵の場合でしたら、以前のTPEと同様に修理が可能です。

引用:https://yourdoll.jp/wmdoll-supertpe/?ref=lovedoll-univ

まとめ

この記事では、ラブドールに使われる代表的な素材であるシリコンとTPEの特徴を徹底解説しました。
用途や予算、好みの触感に応じて素材を選ぶことが、最適なラブドール選びにつながるでしょう。この記事が、皆様の素材選定の一助となれば幸いです!